5月に入り、Windows10へのアップグレードを促すダイアログが何か変わったなと感じていました。
ユーザーによるキャンセル行為(×をクリック)が、アップグレード予約の承諾になってしまうという詐欺的なダイアログが問題になっています。
- Windows7で表示されるダイアログです。右上の「×」を押しても予約がキャンセルできませんので、ご注意ください。
- 予約日時の下にある「ここをクリックすると、」の「ここ」(青文字)をクリックすることで、キャンセル画面に移行します。
「マスコミも問題視しています。」
注目ニュース90秒 ウィンドウズ10「強制」更新トラブル
半ばだまし討ちのように勝手にアップグレードが行われているようで、お客様からご相談をいただく機会が急に増えました。
そこで、マイクロソフト社に申し上げたい。
無料だろうが、最高だろうが、アップグレードは権利であって、強制されるべきものではない。
ユーザーの明確な承諾を得られていないにもかかわらず、強制的にアップグレードすることは違法行為と同じです。
見ず知らずの家に勝手に入って無料で模様替えしておいたよと言っているようなものです。
高度なICTリテラシー(ICT機器を使いこなす能力)が標準化されたマイクロソフト社の従業員は、その程度のことと考えていると思いますが、
一般ユーザーのICTリテラシーに照らし合わせれば、このやり方はユーザーのためでなく、自社の利益のためであることが明白です。
いまや企業だけでなく、一般家庭でのICT環境も複雑化しています。
ICT環境はパソコンと周辺機器、導入アプリケーションやネットワークとの連携が必要で、OSだけアップすればいいものではありませんし、そんなこと昔からの常識です。
天下のマイクロソフト社が知らないわけがありません。分かってやっているので、本当にたちが悪い。完全に確信犯です。
Windows10になって困っている実例を列挙します。
【アップグレードに失敗する】
- アップグレードに失敗して、PCが使えなくなった。元にも戻せない。
- アップグレード後31日以内であれば元のバージョンに戻せるはずが、まったくの元通りにならない。一部アプリやファイルが消えている。
- アップグレード後にライセンス認証を求められた。
【古いアプリケーションがWin10に対応していない】
- 今まで使用していたアプリケーションが正常に動かなくなった。
- 高額な業務用ソフトで買い替えもできず、業務に支障が出ている。
【周辺機器のドライバー、ファームウェアがWin10に対応していない】
- ネットワークに接続できなくなった。
- プリンターが動かなくなった。
【見た目や使い勝手が悪い】
- 今まで使えたフォントが使えなくなった。
- Windows7のメディアプレーヤーで再生できたDVDが再生できなくなった。
- 元々パソコンのスペックが低いためより動作が遅くなった。
- 画面の見た目が変わりすぎて、使い方が分からなくて困っている。
今回の状況から、マイクロソフト社はWindows10へのアップグレードで生じたトラブルの責任も取るべきです。
企業によっては外部の専門家に委託して、元のバージョンに戻す作業が必要になっています。
台数が増えれば、金額もふくらみます。多額の実害が出ている企業は損害賠償請求の訴訟も検討すべきです。
ICTリテラシーの低いユーザーを騙すような今回のやり方は、マルウェアやフィッシング詐欺と手口が同じで本当に卑怯です。
微力ではありますが、今後同じようなことが起こらないように、法律に照らし合わせて問題がないか、専門機関や消費者庁にも相談しようと思います。
過去の記事もご参照ください。
Winodws10にアップグレードする前に知っておいてください
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